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【乾太くん一強時代の終了?】ミーレの衣類乾燥機(T1)がおすすめ【オール電化でもOK】

どうも、しんば(@shimbakone)です。

リンナイの「乾太くん」を知っていますか?

ガス式の衣類乾燥機で非常に優秀だと近頃話題で、希望される方が増えているようです。「乾太くん一択です!」と言う声を聞きます。

そんな中でオール電化なのに乾太くんを採用したいためにガスを入れるというのを見かけました。(乾太くん用のガスプランみたいなのも出てきてますし、施主が納得して入れるのであれば全然良いと思います)

そこで我が家で導入しているミーレの乾燥機T1がなかなか優秀なので、「オール電化で乾太くんを使いたいというニーズを満たせるでは?」という疑問を検証してみました。

(ミーレの衣類乾燥機を世間に広めたいという下心もありつつ今回の記事を書いております笑)

長い記事ですが、いってみましょう!(結論だけ知りたい方は、目次からまとめをポチ)

もくじ

まずは乾太くんについて

リンナイwebページより引用

乾太くんの特徴

リンナイが販売しているガス式の衣類乾燥機です。

簡単に特徴をまとめると、

  • 80℃以上の高温で乾燥する
  • 1時間程度でしっかり乾く
  • ダニの除去可能(50℃以上で死滅)
  • ガス配管、排気管が必要

といったあたりですね。

干す手間も無くなりますし、天気に左右もされません。そして、虫や花粉がつくこともありませんし、部屋干しスペースも削減できます。ガス代はかかるもののそれを考えてもかなりのメリットがある時短家電という感じです。

私は使ったことはありませんが、口コミの評判はかなり高いようで、導入して洗濯がかなり楽になったという声を多く見かけます。あまりの有能さに「乾太さん」とか「乾太さま」と呼んでいる人がいるほど。

参考に、クオホームさんの記事を紹介しておきますので、詳しく知りたい方はどうぞ。

乾燥機でおすすめ「幹太くん(かんたくん)」設置する際の費用、電気代と価格を調べてみた

(空気の逆流問題についても触れられておりますよ!)

オール電化では使えない問題

メリットが大きい一方で、デメリットもあります。

松尾先生の記事ガス衣類乾燥機の乾太くん 2019年3月から引用しますが、

これを入れるためだけにガスを入れる家が多いのが当社の特徴でもありますが、やはり「電気だけにまとめたい」という方が多いのも現実
そこで、電気の乾燥機でいいのがないかと思って調べてみました。

(中略)

ということで計算しても改めてガスの乾太くんしかありえないと思いました。

要するに、

電気式の衣類乾燥機は電気の生炊きで燃費が悪く、且つ、乾燥能力が物足りず時間がかかるため、消去法的に乾太くんになる

というお話で、オール電化にしたいけれど、感想能力の高い衣類乾燥機を導入しようと思ったら乾太くん一択になるというわけです。(ミーレの衣類乾燥機T1は2020年6月に発売されたものなので松尾先生のリサーチには含まれず)

つまり

乾太くんは、洗濯のストレスや手間が激減しめちゃくちゃメリットがある一方で、オール電化では使えないというのが大きなデメリットなのです。

そこで、ぼんやり頭の中で考えいた、「オール電化で乾太くんを導入したい場合は、ミーレの衣類乾燥機T1が代替になるのではないか?」という事を検証したいと思います。

ミーレの衣類乾燥機T1について

写真左側が衣類乾燥機

では比較対象のミーレの衣類乾燥機(T1はモデル名)について解説します。

ミーレはドイツの高級家電メーカーです(食洗機で有名です)。T1の特徴をまとめると、

  • ヒートポンプを使った電気式
  • 70℃前後の温度でしっかり乾く
  • 初期費用が高い
  • 設置場所に制限がある

といったところです。

特筆すべき点は、ヒートポンプを採用しているので燃費が良い点、そして「ヒートポンプ × 大型ドラム(9kg)×水分センサー」の組み合わせで乾燥能力が高いところです。

エアコンで言う室外機も本体に内蔵している構造なので、除湿で水分を凝縮する一方で、発生する熱を利用し乾燥させています。運転時には排水がされます。

ミーレT1は、電気生炊き式の弱点「燃費が悪く・乾燥能力も低い」を解決している点が大きな魅力です。(ヒートポンプがなぜ省エネなのかは、ここでは解説しませんので、ご自身で調べてください)

実際にミーレT1を使ったレビュー記事がありますので、詳しくはこちらを参考にしてください。

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【レビュー】Miele(ミーレ)の洗濯機・乾燥機(W1・T1)を3ヶ月使ってみた【導入費用も公開】 ミーレの洗濯機・乾燥機を1ヶ月程使ってみた感想を記事にしました。良いところ、悪いところを合わせて紹介します。導入にかかった費用も公開しています。

デメリット

本体価格が30万円を超える事や、設置場所に要件があるのでそれらを満たす必要がある、取り扱いしているところも限られる、など導入ハードルが少し高いことです。

導入に関してはこちらの記事が参考になるかと思います。

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ミーレの洗濯機・乾燥機の導入に必要な工事とは?【我が家の実例も紹介】 これからミーレの洗濯機・乾燥機を導入をしてみたいけど、どんな工事が必要なの?という疑問を解決する内容になっています。我が家の実例も一緒に紹介しています。

やっと本題、比較してみよう

前置きが長くなりましたが、早速比較をしていきたいと思います。

比較する内容としては以下の3点としました。

  1. 乾燥時間
  2. 仕上がり
  3. コスト

なお、乾太くんについて、私自身が利用した事がないので、信頼できそうなweb上の情報を参考にしています。

1:乾燥時間

まずは乾燥時間での比較です。洗濯物の雑菌が繁殖しないように、なるべく短時間で乾燥しきるのが良いとされます。

乾燥時間は以下のとおりです。

乾太くん情報は、公式サイトより。濡れた状態(脱水度70%)の洗濯物が5kgと解釈しています(でよいのかな?)。

ミーレに関しては我が家で実際に測定してみたものです(室温24℃くらいの環境でした)。

参考に書きましたが、国産製(東芝とかパナソニックの電気生炊き式)はクオホームさんの記事から引用です。

比較の結果、乾燥時間時間に関しては乾太くんのほうが優秀ですね。乾太くん(5kg)とミーレT1(5kg)では30分ほどの差があります。例えば、「家事をまとめて終わらせたいから乾燥時間がとっても重要!」という方は、乾太くんじゃないとダメかもしれません。30分の違いをどう捉えるかですが。

一方、「乾燥後は放置しておいて時間のある時に取り出すような人」には乾燥時間はそこまで気にならないでしょう。とはいえ、電気生炊式の国産製乾燥機に比べれば問題なく使えるレベルかと思います。

2:仕上がり

では、次に乾燥の仕上がりについて比較していきます。

  • 乾き具合
  • 縮み

についてです。

乾き具合

乾太くんに関してはふわふわに乾くという声が多いですね。

80℃以上の高温ですので乾き残しも無いと思われるので、乾き具合に関しては問題ないでしょう!

ミーレT1は、我が家で使っている中では問題無く乾いています。タオルの肌触りが気持ち良いです。

公式に問い合わせをしたところ庫内は70℃前後の温度になるそうですので、ダニ(60℃以上になると一瞬で死滅)対策もバッチリです。

そして、仕上がりを何段階か選べます。

スライトリードライ ←弱め。まだ使ったこと無い

ノーマル      ←ちょっと湿気を感じる

ノーマルプラス   ←しっかり乾く。我が家はいつもこれ

エクストラドライ  もっと乾く。乾燥しすぎそうでまだ使ったこと無い

両者とも、乾き具合に関しては互角といったところです。

衣類の縮み

どちらの衣類乾燥機もタンブラー乾燥といって、ドラムを回転させて衣類を乾燥させる仕組みです。強制的に乾燥させるので、どちらの乾燥機でも縮む事は避けられないでしょう。

乾太くんの縮みに関しては検証されているブログがありましたので紹介しておきます。

つむ太郎さんのかんたブログ(ガス乾燥機の乾太くんを徹底レビュー。やっぱり縮むけど絶対おすすめ!

我が家で使っているミーレT1でも衣類は縮んでいます。正確に測定はしていませんが、つむ太郎さんの検証と同じような気がします。

ここに関しても大きな違いは無さそうです。

3:コストの比較

最後に大事なコストの比較です。イニシャルコスト(導入費用)とランニングコストを計算して、20年間のトータルコストで比較していきます。

イニシャルコスト

我が家を新築した後に「乾太くんを導入しようか検討した」際の見積もりと、ミーレT1の見積もりがありますので、それらからまとめました。当時限定の値引き等あるので、金額は若干補正していますが、だいたいこれくらいだと思ってください。(あくまでも我が家の場合)

補足
※1 架台・ダクト・ガスホースなどの費用
※2 設置費用4万円+導入工事10万円。導入工事とは床補強・給排水の立ち上げ、200V電源の工事です。詳しくはこちらの記事参照

ミーレT1は乾太くんに比べて、2倍近い導入費用がかかりますね。そもそも本体代が倍以上しますから仕方がないですが。

上記の金額は「ガスをいれて新築した後に、追加で工事をして導入する」場合ですので、予め計画をして新築時に導入をすれば工事費などは安くなるかもしれません。

ランニングコスト

次に、使っている間に発生するランニングコストを比較します。

想定は1日1回5kg(濡れた状態)の洗濯物を乾燥させるとします。年間でどれくらい費用がかかるのかを試算してみます。

乾太くん

またかんたブログさんから引用させてもらいますが、参照する金額は以下のとおりです。

クオホーム本田さんの記事から判断するに、この金額は妥当な気がします。

(※引用した表内のドラム式(ヒートポンプ)は、ドラム式洗濯乾燥機の事ですので、ミーレT1とは全く別物です)

安いと言われる都市ガスの金額で計算をしてみます。これはガス代+運転する電気代も含めた金額です。

1回40円 × 30日 × 12ヶ月 = 14,400円(年間)という計算になります。

一応プロパンでも計算してみると、

1回63円 × 30日 × 12ヶ月 = 22,680(年間)という計算になります。

(プロパン高いね…)

ミーレT1

実際に我が家で実測した結果をもとに条件を決めます。衣類の重さは体重計、電力はHEMSからです。

我が家の実測値

  • 濡れた衣類4.4kg 消費電力0.5kWh (効率:1kgあたり0.113kWh)
  • 濡れた衣類5.0kg 消費電力0.6kWh(効率:1kgあたり0.120kWh)
  • 濡れた衣類5.2kg 消費電力0.8kWh (効率:1kgあたり0.153kWh)

という測定結果から、このあと試算では効率を少し悪く見積もって1回0.7kWhとします。

  • 洗濯物5kgを1回乾燥で0.7kWh
  • 電気代単価を30円/kWh(深夜料金に比べると割高)

として計算します。(参考:楽天電気は中部エリアで常時26.5円/kWh)

1回21円 × 30日 × 12ヶ月 = 7,560円(年間)という計算になります。

ちなみにすべて深夜料金として20円/kWhとすると

1回14円 × 30日 × 12ヶ月 = 5,040円(年間)という計算になります。

ということで、ミーレT1は乾太くんと比較してランニングコストは半額並となりました。深夜料金ならさらに安いですし、プロパンと比較すると4倍以上も違います(呆)

実際は使用環境やヒートポンプの劣化などで効率が下がるかもしれませんが、それを加味してもかなり大きな違いです。(そもそもミーレT1を少し不利に見積もってますし)

※2021.8.16追記 1年間の電気代を集計してみました。

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20年間使ってみたトータルコスト

ミーレの乾燥機は20年間使う想定で耐久性をもたせて作られているので(途中で何かしら修理があると思いますが)、20年間使ってみたトータルコストを比較してみます。

このような結果になりました。

まず、乾太くん(プロパン)のトータルコストが軍を抜いて高いことに驚きです。

そして、乾太くん(都市ガス)とミーレT1はトータルコストはそこまで変わらない事にも驚きました。むしろ深夜電力で使う分には、ミーレT1のほうが安いです(今回の試算条件ではね)

今回設定したガスや電気の単価次第ではまた結果は変わってきますが、わりと現実的な数値で計算をしたと思うので、概ねこの結果は適当だと考えます。

今後の世の中は脱炭素社会に向けて、ガスも電気もエネルギー価格が上昇することが考えられます。未来のことはわかりませんが、個人的には太陽光発電を載せて、卒FIT(10年の固定価格売電終了)し自家消費できる電気の方がコストは抑えられるような気がしています。

ということで、トータルコストの面で見ると、環境にもよるがミーレの方が有利かなと思います。

参考にコストの累積推移を載せておきます。

個人的にはけっこう衝撃的な結果です。
ここまで考えてミーレを選んだわけではないけれど、ミーレの方がトータルコストが安いならそちらを使いたくなりませんか?

まとめ

まず先に結論からですが、

選択肢としてミーレT1は全然有り!

むしろ長期間使うのであれば乾太くんよりおすすめ!

理由としては、以下のとおりです。

  • 乾燥能力(乾燥時間や仕上がり)は大差なく使える
  • ランニングコストが安いため、トータルコストが同等(か安くなる)

よって、オール電化だけでなくガス併用の家どちらでもおすすめできる衣類乾燥機だと思います。しかも乾太くんよりも最大容量が大きい9kgですし、余計な穴を壁に開ける必要もありませんし、空気の逆流問題もありません。

これまでは「乾太くん一択」でしたが、個人的にはこれからは「乾太くん、ミーレT1の二択」と言ってもいいんじゃないかと思います。「オール電化であるのに乾太くんのためにガスを入れる問題」を解決できると思います。

先程紹介した松尾先生の記事で、最後はこう締めくくられています。

電気でやるなら6帖用エアコンの室外機を転用するタイプのヒートポンプ型の衣類乾燥機がベスト

松尾先生、流石です。

国産品で、ミーレT1のようなヒートポンプを採用した大容量の衣類乾燥機が登場すれば、あっという間に「乾太くん一強時代」は終わりを迎えるかもしれませんね。作ろうと思えば作れると思うんですが、日本のメーカーはドラム式洗濯乾燥機ばかり作っていますよね…絶対需要あるはずなのに。

ミーレの衣類乾燥機T1は2020年4月に発売されたばかりであることや、本体価格が高いのでオーナーがまだ少ない事もあり、こういった情報が無いだろうなと思い検証してみました。

bekoというところもT1のようなヒートポンプ式の衣類乾燥機を出しているみたいです。情報がないので解説できませんが、アフターなどを考えるとミーレの方が良い気はします。

乾太くんを導入したい!と考えている方がいたら、是非本記事を紹介していただけると嬉しいです。

家づくりの参考になれば幸いです。それでは。

おまけ:導入する際に

この記事を読んで、乾太くんからミーレT1に心変わりしそう!という方のために少し注意を。

設置方法について

乾太くんの場合は床においたり、架台を使い(あるいは台を造作で組んで)洗濯機の上に設置が可能です。

一方、ミーレT1は重さがある(60kg)ため基本的には床置きです。唯一高い位置に設置可能なのは、ミーレの洗濯機W1と同時に利用する場合です。W1の上に重ねておくことが可能ですが、乾太くんのように台を組んでその上に置くことはできないと思います。

よって多くの場合、床に直置き(洗濯パン不可、キャスター台も不可)で使うことになると思いますので、低い位置での衣類の出し入れになることには注意です。

また、ドアの開き方は左側に開くモデルしかありません。

洗濯機について

衣類乾燥機がミーレだからといって、用意する洗濯機もミーレである必要はありません。国産の縦型洗濯機でもドラム式洗濯機でも良いと思います。

ちなみに、ミーレではないドラム式にしたいのであれば、60℃で温水洗浄ができるアイリスオーヤマかAQUAの洗濯機能だけのものが個人的には良いかと思います。




 

 

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