どうも、しんば(@shimbakone)です。
我が家は内壁の仕上げをすべて「漆喰」にしています。そこで今回は漆喰の家で生活をしてみて、感じたことをまとめました。
漆喰の特徴と合わせて紹介したいと思います。漆喰の壁を検討している方の参考になるかと思います。
それではいってみましょう!
漆喰とは?
塗り壁の1つで、水酸化カルシウムを主成分とする建築材料です。日本だけでなく、世界中の建物でも古くから使われています。自然の素材であり、呼吸する壁と呼ばれています。
特徴としてあげられているのがこちら。
- 消臭効果
- 化学物質を吸着・分解
- 強アルカリ性により細菌の繁殖を防ぐ
- 調湿効果
- 不燃 燃やされても化学物質などが出ない
- 補修しやすい
ざっくりまとめると、
- 健康に良い
- メンテナンス性が良い
という2点に集約されるかなと思います。
カビ・ダニを抑制したり、ホルムアルデヒドなどを吸着分解するのでアレルギー対策、シックハウス対策には効果があると言われています。また、時間経過とともにCO2を吸着し固くなっていくこともあり耐久性も高いんですね。
私の感覚ですが、自然素材とか健康を意識した家を建てているビルダーでは、漆喰がよく使われている印象です。内壁にも外壁でも使える建材なので、我が家は内壁だけではなく外壁も漆喰仕上げにしています。
今回の記事は、内壁に使った場合のお話です。
良かったこと(メリット)
では、実際に漆喰の壁で生活をしてみて感じたメリットがこちら。
- 見た目が美しい
- メンテナンスしやすい
- 濡れてもカビにくい
- 部屋が明るくなる
順番に解説していきます。
1:見た目が美しい
塗り壁の1つなので、職人さんが手で塗って仕上げるものになります。その仕上げ方で様々な模様や風合いにする事ができるのが魅力です。和洋どんなスタイルにも使える素材だと思います。
我が家の場合は、金コテ仕上げといって表面をツルツルに仕上げてくれたので、ぱっと見「これ無地のクロス?」ってくらいの壁になっています。弟夫婦が遊びに来たときには、普通の壁紙かと思ったってくらいに自然だったみたいです。
別のお宅ではレンガ風のスタンプ跡をつけたり、家族の手形をつけたりしているお宅もありました。余談ですが、我が家は壁に手形をつけずにフレームに手形をしました。思い出です。
こんな感じ。
触った感じはツヤのあるざらざら感で、夏場に触れるとひんやりしていて気持ち良いです。
2:メンテしやすい
クロスだと傷ついたり破れたら張り替えになりますが、漆喰であれば部分的な修復が可能です。1年点検のときに、教えてもらいながら補修をしましたが、わりと簡単にできました。
着色汚れの場合
鉛筆やクレヨンなどの表面だけの汚れは消しゴムやメラミンスポンジで擦ればOKです。
液体などが付着し、漆喰に着色が浸透してしまったものは、漂白剤を使えば綺麗になることが多いです。白い漆喰限定の方法ですが。
最終手段は、紙やすりで削ってしまう事ですが、表面の質感が他となじまないこともあるので、やすりの粗さを調整しながら行います。
内壁として使う場合は、基本的には塗替えなどは不要だと思います。補修しながら使えばクロスのように張り替える必要はないので、ランニングコストは抑えられそうですね。
3:濡れてもカビにくい
調湿機能を持っているので、壁に水がついても乾きやすいです。
珪藻土バスマットを使っている方であればわかりやすいと思います。あのような感じで水滴がついても、吸収しゆるやかに蒸発させてくれます。
また、強アルカリ性なので(徐々に中性になっていくらしいですが)抗菌性がありカビにくいようです。今の所、我が家で漆喰の壁がカビているところはないですね。
「タオルハンガーの壁にカビが…」みたいな話を聞くので、漆喰の大きなメリットかと思います。
絶対にカビないわけではないので、湿度、栄養、温度と条件が揃えば漆喰であろうが表面はカビると思います。なので、かなりカビにくいという認識で良いかと思います。
4:光が反射して部屋が明るく感じる
壁色が白いからというのもありますが、若干、光を反射させるので部屋を明るく感じさせることができます。
例えば我が家の玄関ホールは、床窓と2Fにしか窓は設置していませんが、2Fから落ちてくる光が反射してくれるので、暗いと感じることはありません。(写真は暗く見えるかもしれませんが笑)
防音室にも小さな窓を東面に1つだけしか設置していませんが、壁に光を反射させているので思ったほど暗くはなりません。
明り取りのために窓を増やさなくても、漆喰の反射による明るさ補正があります。窓を不必要に増やさないほうが断熱や建築費の面でメリットがありますからね。
気になること(デメリット)
では、逆に気になることを挙げてみます。
- 価格が高い
- ひび割れする
- 調湿性はそれほどでもない
- 模様替えにしくい
価格が高い事
左官職人さんの手作業で全面を塗っていく事や、下地処理も必要なので工程数がかかるという事で、どうしても価格が高めになります。
なので、「初期費用を抑えたい!」という方には向かないかもしれません。
ただ、長い目で見るとトータルコスト(初期費用+メンテナンス費用)は抑えられると思います。耐久性が高いので室内で使う分には塗り替えなどする必要はなさそうですし、汚れや損傷した部分を適宜補修していけば半永久的に使えるのではと思っています。
ひび割れする
塗って固まったものなので、ひび割れすることがあります。これは単純に見た目の問題になりますので、どこまで寛容であるかという価値観による部分です。
ヒビがあるからといって、隙間からカビやすいだとか、耐久性に問題が出るわけではないと思います。
今の所、我が家ではひびはありませんが、大きな地震などが来た時に発生しないか気にはなるところです。
調湿性はそれほどでもない
呼吸する壁と言われるのは、湿気を吸収したり放出したりする機能があるからなんですが、これは思ったほど期待はしていけないと思います。
どれだけの水分を調整してくれるの?っていうところが大事だと思うんですが、塗っているのは数ミリの厚さです。仮に内壁がすべて漆喰を使っていたとしても、僅か数ミリの厚さしかなければ保有できる水分には限界があります。(断熱材も厚みがないと素材の機能が発揮されませんよね?)
我が家の場合、「冬場に加湿器が要らなくなる!」を期待しましたがそんな事はなく、普通に乾燥しますので加湿が必要です。(それこそ、気密や断熱性能を高めた家は乾燥しやすいですし)
また漆喰の壁だからといっても、梅雨時期におけるカビ対策には、やはり除湿が必要です。除湿をしなければ、湿度60%を超えてしまいます。
なので、漆喰の壁に湿度コントロールはあまり期待しないほうが良いと感じています。
模様替えしにくい
クロスなら張り替えればいいですが、漆喰であれば簡単にはできません。
(張り替えるのも結構な手間だと思いますが)
がりがり剥がして塗り直すほうが明らかに大変ですので、漆喰の仕上げにするのであれば壁の模様替えはできないと思っていたほうが良いと思います。
クロスにおける劣化・剥がれなどによる張替えが、漆喰では不要であるのがメリットだと考えるようにしています。
まとめ
今回は漆喰の家に住んでみた感想をまとめてみました。
良かったこと(メリット)
- 見た目が美しい
- メンテしやすい
- 濡れてもカビにくい
- 光が反射して部屋が明るく感じる
気になること(デメリット)
- 価格が高い事
- ひび割れする
- 調湿性があるとはいえ
- 模様替えしにくい
空気もきれいになるし、見た目も良しで、個人的にはとてもお気に入りの壁材です。
「健康面」「意匠面」「機能面」
どれをとっても満足している壁だと思います。仮にもう一度家を建てるのであっても、内壁は漆喰仕上げにしたいですね。
外壁も漆喰を使っているので、またこれについても記事が書ければと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。