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【SLEEPを読んで考えた】最高の睡眠を取るための家づくり

どうも、しんば(@shimbakone)です。

これから家を建てる人の中で健康に暮らしたいと考えている人は多いと思います。

今回は健康へのアプローチとして「睡眠」に注目しました。「SLEEP」という睡眠に関する本を元に、

睡眠の質を上げるためのはどんな家づくりをしたら良いのか

という部分について考えたことをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。


それではいってみましょう!

もくじ

はじめに:睡眠で健康になる

毎日、しっかり睡眠をとれていますか?

慢性的な疲れや、身体の不調は、睡眠がしっかり取れていないために起こっている可能性があります。人生の3割は睡眠で過ごすと言われていますので、睡眠の改善は人生の質に大きく影響すると思います。

それではまずSLEEPに記載されている内容を必要な部分だけまとめます。(ざっくりいきます!)

睡眠の質を高めるメリット

  • 免疫系の強化
  • ホルモンバランスの安定
  • 新陳代謝の促進、身体細胞の修復
  • 脳の老廃物の除去
  • 仕事や学習のパフォーマンスが向上

などが挙げられています。

個人的な感覚では認知症や寿命にも響いてくる気がしています。健康のためには運動や食事の見直しよりもまず睡眠の質を高めるべきなんじゃないか?という感想です。

どんな睡眠が良いのか?

長く眠れば良いわけではなく

最初の90分の質がめちゃくちゃ重要

「長時間の浅い眠り」よりも、「最初の90分で良質な睡眠を取る」ほうが健康に良いんだそうです!驚きですね。

そして、この90分の質を高めるためには以下の通り大きく2つの方法に分けられます。本の中ではこういう括りで分けられてはいませんが、説明しやすいように私が分別しました。

  1. 環境を整えて質を高める
  2. 行動によって質を高める(ここでは省略します)

①、②どちらも目指す身体の状態は同じです。

寝る前の身体や脳への刺激(光や音、思考)を減らし、身体・脳を落ち着かせる

副交換神経を優位にすることで、90分の質を高めることができるのですね。

それでは次項から①のアプローチを効果的に使うための環境(家)づくりポイントを紹介していきます。

(②のアプローチも知りたい方は、ぜひ本を読んでみてください)

家づくりのポイント

身体・脳に刺激を与えないようにするという事ですが、具体的なポイントをまとめると以下のとおりです。

  1. 温度・湿度をコントロールしやすく
  2. 光の刺激を抑える
  3. 音の刺激を抑える

1:温度・湿度をコントロールしやすく

ここは少し抽象的な説明しかできませんが、目的を理解をしてもらえれば良いと思います。

コントロールしやすくするためには

抽象的な書き方ですが

  • 断熱と気密を高めて、外気が室内へ与える影響を抑えて
  • 換気・冷暖房(加湿除湿)計画で温度・湿度をコントロールしやすく

というプロセスになるかと思います。

Ua値、C値を低く、そしてパッシブデザインを利用して省エネに温熱環境を整えることが望ましいです。土地の環境に合わせて建物の断熱、気密、日射遮蔽・取得、換気・冷暖房計画、間取りなどをきちんと設計するということですね。

温度は20℃以上

SLEEPによると最適な寝室の室温は、少し寒いくらいの20℃前後だといいます。(私自身の肌感覚では室温は23℃前後が適温と感じていますが)

以前に書いた記事でも健康に暮らすには最低でも18℃以上の室温が必要だという事を書いていますので、温度を保てるような家にしましょうというのがポイントです。

あわせて読みたい
【室温は18℃以上】温かい家で病気を防ぐという考え 室温が18℃を下回ると、健康リスクが高まります。諸外国では最低温度の基準がありますが、日本ではそういったものはありません。諸外国の基準と、健康リスクを簡単に解説しました。

もちろん、寝室だけでなく寝室に行く前に過ごすリビングなどの室温も一定に保てるようにすべきでしょう。温度差があると血圧の変動が大きくなりますから(最たるのはヒートショック)なるべく部屋ごとの温度差が出ないように設計してもらいましょう。

湿度は50%〜60%

SLEEPでは、具体的な湿度の指標は示していないものの、加湿をすることによって

  • 粘膜の乾燥を防ぐ

というメリットがあるとされています。

これについては睡眠に限らずで、絶対湿度(g/m3)11〜13あたりが人間にとって快適だと言われています。室温と同様にある程度の湿度を保てるようにすると良いですね。

高気密高断熱の家は無加湿暖房(エアコンや床暖など)により乾燥しやすいので、寒い時期の加湿は必須でしょう。梅雨の時期は再熱除湿のエアコンを使うのが間違いですね。

相対湿度(%)は温度によって含める水分量が変化するので、以下の表を参考にしてもらえればと思います。

例えば、室温22℃の場合は、相対湿度57%〜67%あたりがちょうど良い水分量となります。

ただし、注意してもらいのが相対湿度の上限です。相対湿度60%を超えるとカビが繁殖しやすくなるという理由があるため、60%に届かない程度に加湿・除湿をするのが良いでしょう。

こういったことを踏まえると着色をしたあたりの温度・湿度をキープするのがおすすめです。

実際には、温度・湿度の快適性は個人差があるので、温湿度計で数値を測りながら過ごしてみて、数字と肌感覚で調整をしていきましょう。

2:光の刺激を抑える

明るい光、PCやスマホなどのディスプレイも睡眠の質を阻害しますので、寝る前には画面を見ないようにしましょう。そして生活をする室内の照明に気を使ってくみてださい。

夜を過ごす光は電球色に

SLEEPで紹介されている研究(ハーバード)では、夜は薄暗い赤い照明が良いそうです。体内時計やメラトニン(睡眠の質に欠かせない物質)の分泌を阻害しにくいためとのことです。

しかし、私は赤い照明は少しやりすぎだと思うので、夜に使うのは電球色(オレンジ色)の照明で計画をするのが良いと思います。温かみがあって、落ち着きます。

リビングなどの寝室以外

寝る前に一時的にしかいない場所(例えば、洗面所など)であれば、昼白色などの白い照明でも良いと思いますが、寝る前に過ごすような場所であれば電球色も使えるような設計にすると良いです。

色調の切り替えができる照明も出ていますから、そういったものを利用すると良いです。

 

寝室

寝室の照明については、更に調光もできると良いと思います。電球色を使いつつ、明かりを弱くし、暗めにしておくのが刺激を抑えられるでしょう。間接照明などで光源が直接目に入らない(ノングレアな)ものもGOODです。

体感ですが、暗くしている方がなんだか眠くなりやすいですよね。

我が家でも採用しているおすすめの方法が、

  • 照明は全部電球色
  • ダウンライトはベッドの足元側に
  • 調光可能でノングレアな照明をベッドの頭側に

という方法です。

ダウンライトの位置は、ベッドに寝たときの足元側に寄せておきます。こうすることで、ベッドに寝て天井を見上げた時に眩しくありません。

また、寝る前の暗い照明には、ベッドの頭側に調光可能な照明を使います。我が家はパナソニックのフラットタイプのブラケット照明を使っていて、一番暗くしたときの仄暗さが絶妙で気に入っています。光が横から漏れる構造になっているので、眩しくもありません。

実際の写真。光の関係で黒く見えますが本体は白です

 

睡眠時の光を遮断

睡眠の質を高めるには暗くするのが鉄則です。

SLEEPでは、豆電球(LED)ですら睡眠時には消すべきとされています。(豆電球を点灯して寝た子供は近視になる確率が高くなったという研究もあるそうです)

暗くすればよいのだから、アイマスクをして寝れば良いのでは?と考える人もいるかもしれませんが、そうではないようです。

人間の皮膚には光を感知する受容体があり、寝室に光があると身体はそれを感知して脳や臓器に伝達をするため、睡眠の質が低下するそうです。

寝室を想像してみると、窓から入ってくる街灯や月明かり、家電の発する明かり、スイッチプレートのランプなど、寝室は完全に真っ暗とは言えません。

そこで家づくりの計画でできる対策としては

  • 窓は遮光カーテンを窓より大きく使い、隙間から光が入ってこないようにする
  • 光を発する家電を置かない(置く計画をしない)
  • スイッチプレートのランプ無しのタイプを使う

のような事が考えられます。

我が家は

  • カーテンではなくブラインドにしたせいで、隙間から朝日が入ってきて早くに起こされてしまう
  • スイッチプレートのランプが点灯するタイプにしていた

という状態なので、睡眠を阻害している可能性が高いです。

音を遮断

睡眠時には、外部からの刺激を抑えるという点では、音も刺激になります。

(SLEEPでは特に言及はありませんでしたが)

最近の気密や断熱を高めた家であれば建物外部の音がある程度は軽減されると思いますので、あまり気になることはないかもしれません。

しかし、そうなると逆に室内の音が気になる場合があります。建物の外側に音が漏れないようになるの家の中に音が響くというイメージです。

例えば我が家の場合、寝室や子供部屋のすぐ上に小屋裏空間があり、そこにダクト式の1種換気システムを設置しています。換気システムに近い位置にある子ども部屋では、運転音が意外と響いてきます。

響きやすい部屋の天井には、防音用の素材や断熱材を引くとかそういった工夫ができるかもしれません。

補足:落ち着くスペースづくり

身体を落ち着ける方法はいろいろありますが、私の例で言うとヨガやストレッチ、マインドフルネスを活用しています。

そういったものを行うためのスペース(ヨガマットを敷きたい)が、寝室内や近くに確保できると便利です。別にベッド上でも全然可能ですけど、凹むのが嫌なので。

ソファや椅子に座って瞑想を行っても良いと思いますし、自然音やアンビエントな音楽を聞いても良いでしょう。観葉植物を置くというのも、空気の浄化作用があり、効果的です。

リラックスできる空間をどこかに計画しておくのがおすすめです。

おわり

ということで、今回は睡眠の質を高める家づくりポイントを考えてみました。

睡眠の質を高めるには、「身体や脳への刺激(光や音、思考)を減らし、身体・脳を落ち着かせる」ことが非常に重要です。

そのための環境(家)づくりのポイントをざっと整理すると、以下のとおりです。

  1. 室温は20℃(以上)、湿度は50%〜60%を維持しやすい温熱設計
  2. 夜を過ごす場所は電球色で暗めの照明計画
  3. 就寝中の光はすべてカットする
  4. 音が気にならない設計
  5. リラックスできる場所を作る

「成功するためには睡眠時間を削ってより多く働かないといけない」という価値観は捨てて、まずは睡眠をとって健康になりましょう。健康はあらゆるリソースの元になりますからね。

ちなみに補足ですが、環境づくりをしただけではなくて、「行動によって質を高める」を実践しないと効果はかなり薄れてしまいます。今回記事にしたのは本の内容の一部(私見も入ってますが)ですので、睡眠の質を高めたい方は参考にした本もぜひ読んでみてください。


 

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